(※オフィシャルサイトから画像コピー引用)
クリント・イーストウッド監督主演。
さすがに、さすがと思う。最後は涙が止まらなかった。
ウォルトはある意味古風な、よくあるような頑固、厳格な父親だ。
朝鮮戦争の生き残りであり、アメリカ自動車メーカーの生き残りだ。
自分で隅からスミまで知り尽くした「GRAN TORINO」という名車を持っている。
現代のチャラチャラした流れに背を向けて、あくまでも自分の支柱を崩さない。
私は、そういう姿勢が好きだ。
自分ができないからだと思うし、だからこそ。
頑固なだけでは生きられない。まったくそうだ。
しかし、その中で自分を貫き自ら示すのはもっともっと難しい。
GRAN TORINOはあらゆる流れを排除した、ウォルトの分身。
まさしく彼自身だと言える。それを託すのは誰なのか。
彼が最後に考えた、彼自身の締めくくりとは。
その「形」が示していると思う。
受け継がれていく。
揺るがないスタンス。それを言いたかったのが、たぶんこの映画なのだと思う。